第14回岩手公衆衛生学会総会特別講演

わが国における健康危機管理

−バイオテロリズムを例に−

岩手県保健福祉部 佐藤 敏信
(前厚生労働省大臣官房厚生科学課健康危機管理対策長)


はじめに

 我が国政府は、かねてより内閣官房安全保障・危機管理室を中心に関係省庁連携の下、重大テロを想定した検討を行ってきた。平成12年8月にはNBCテロ対策会議が発足し、検討すべき分野や各省庁の役割分担が決定した。これを受けて旧厚生省も省内に同様の連絡会議を設置し、省内各局各課で検討を行い、その結果を内閣官房に報告した。
 こうした各省庁の検討結果は、平成13年4月に「NBCその他大量殺傷型テロへの対処について」として取りまとめられ公表された。さらに、当面は2002年(平成14年)のワールドカップサッカーの対応を念頭において、各省庁準備を進めることとなった。

(岩手公衛誌,14(2),7-9,2003.)


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