第15回岩手公衆衛生学会総会特別報告

2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)への対応について

厚生労働省保険局医療課 野原 勝
(前厚生労働省健康局結核感染症課)


はじめに

 2003年における重症急性呼吸器症候群(SARS)の世界的な流行は、WHOが7月5日に最後のヒト−ヒト感染伝播の連鎖が断たれたことを報告し、ひとまず終息した。幸いわが国における患者発生はなかったが、海外からのSARS感染者の来日問題などへの対応から、わが国の感染症対策のあり方について様々な課題も残した。本稿では、2003年における厚生労働省の対応を中心に検証を交え報告する。

(岩手公衛誌,16(1),15-17,2004.)


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