各種スポーツ選手の踵骨における骨強度の左右差

鎌田安久 *1 / 栗林 徹 *1 / 高橋恵子 *2 / 小野田敏行 *3 / 野原 勝 *3 /
立身政信 *3 / 角田文男 *3

*1 岩手大学教育学部保健体育科 / *2 滝沢村立柳沢小学校 /
*3 岩手医科大学医学部衛生学公衆衛生学講座


キーワード : 各種スポーツ選手,踵骨,骨強度,超音波法,左右差

要約

 本研究ではこれまで骨密度の測定方法で用いられているMD(Micro densitometry)法、SPA(Single photon Absorptiometry)法やDPA(Dual photon Absorptiometry)法、あるいはDEXA(Dual Energy X-ray Absorptiometry)法等に比べ、放射線被爆がなく取り扱いが簡便で、しかも骨の質的情報も提供してくれる可能性をもった超音波法による骨強度測定装置を使用し、各種男女スポーツ選手と運動習慣の無い男女学生を対象に、海綿骨に富み荷重骨でもある踵骨の骨強度の左右差について検討し、全体として左右どちらかに著しく偏った特徴は認められないが、踵骨の骨強度には設定した測定誤差以上の左右差の存在が認められ、スポーツ選手、運動習慣の無い学生ともに骨強度は右踵骨よりも左踵骨が高い値を示す例が多い傾向が認められた。

(岩手公衛誌,8(1),76-87,1997.)


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