学校現場における肥満児童への保健指導

遠藤巴子 *1 / 宮 幸子 *2 / 菊池恵子 *3 / 畠山幸枝 *4 / 吉田裕子 *5 /
立身政信 *6

*1 岩手県立盛岡短期大学 / *2 盛岡市立浅岸小学校 /
*3 玉山村立渋民小学校 / *4 紫波町立日詰小学校 /
*5 一戸町立小鳥谷小学校(元盛岡市立厨川小学校) / *6 岩手医科大学医学部衛生学公衆衛生学講座


キーワード : 肥満児童,定期健康診断の事後指導,生活行動チェック,生活習慣

要約

 肥満児童に対する指導は、学校現場で実施する事が効果的であるという考え方に基づいて、学校現場で主に養護教諭が中心となって行う場合の保健指導について検討した。
 4月の定期健康診断で肥満度30%以上の児童46名を肥満群とし、一人一人の肥満児童に対し学校、学年、性別をマッチさせた肥満度±5%以内の児童46名を標準群とした。両群に対して、指導前後に身長・体重測定、生活についてのアンケート調査を実施した。また、肥満群に対して、週1回の身長・体重測定および生活行動チェック記録をとり、保護者に対しては保健だよりの発行および中間時と終了時にアンケート調査を実施した。
 3か月間の指導後は、1)肥満児童の生活習慣の改善 2)児童自身の自己管理への応用 3)肥満度の減少 4)保護者の協力状況 などに何らかの変化が見られた。
 養護教諭が行う定期健康診断の事後指導として一般化出来るよう、更に検討したい。

(岩手公衛誌,8(1),94-101,1997.)


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