キーワード:施設入所老年痴呆, 3次予防, 個別ケアの開発
要約
老年人口の急速な増加に伴い,痴呆性老人も増加傾向にある。その対策が今後ますます重要になることが予想されるので,施設に入所している痴呆性老人の実態を10年間にわたって調査し,その三次予防・ケアのあり方について検討した。その結果,個々の職業歴や生活歴を考慮したケアを行うことによって高度痴呆でも効果が認められるケースがあり,今後,家庭にもこの知識を普及することによって,在宅での生活機能維持につなげられる可能性を見出した。
(岩手公衛誌,13(1・2),45-49,2002.)