キーワード:霧,霧氷,酸性霧,酸性雨,八幡平
要約
東北地方を縦断する奥羽山脈の岩手県八幡平地域において、平成9年度から5年間にわたり霧氷の調査を実施した。その結果、pHの変動が大きく、成分量においても降水と比較して数倍の違いがあることがわかった。これは、霧氷が微小滴であるため空中での滞留時間が長く、汚染物質を多量に取り込むことによるものと考えられる。また、海塩粒子の影響を受けているものの、それ以外の自然的な影響を受けていることがうかがわれた。
(岩手公衛誌,16(2),18-20,2004.)