はじめに
わが国は人口の高齢化や食生活,運動習慣等を原因とする生活習慣が原因の病気による要介護状態になる人々の増加は深刻な社会問題である。生活習慣病は誰でもかかりうる病気であり自覚症状はなく無症状であることから検診で気づくことが多い病気である。医療や介護の面から,従来にもまして健康を増進し発病を予防する必要にせまられている。
厚生労働省は平成14年度から国保ヘルスアップモデル事業を実施し生活習慣病1次予防対策を開始している。この事業は生活習慣に重点を置いた健康づくりの推進を図るために,高血圧,糖尿病など生活習慣予備軍に対する個別健康支援プログラムを開発,実施しモデル事業の分析,評価を行うものである。
国保ヘルスアップモデル事業は平成14年度8市町で展開している。本町は平成14年度国保ヘルスアップモデル事業から3年の補助事業うけ生活習慣病対策に取り組んでいる。
平成14年4月から生活習慣病予防プログラム開発のため介入地区,対照地区を設定し事業展開している。平成14年5月から平成15年8月まで介入した結果を報告する。
(岩手公衛誌,16(2),27-33,2004.)