脳の機能を鍛える認知症予防の取組み

橋本勢津 *1 / 坂田清美 *1 / 諏訪部 章 *2 / 八重樫由美 *1 / 佐々木弓枝 *1
小泉 明 *3 / 下平清己 *3 / 稲葉幸子 *4 / 滝沢エイ子 *4

*1 岩手医科大学医学部衛生学公衆衛生学講座 *2 岩手医科大学臨床検査医学講座
*3 元岩手県宮古保健所 *4 平泉町保健センター


はじめに

 人口高齢化に伴い認知症も年々増加している。心身ともに健康長寿を目標に、壮年期から脳を鍛え、脳の機能低下を防ぐことは重要である。人の大脳皮質の約30%を占める前頭前野は、思考、創造、コミュニケーション、意思の決定、意識・注意の集中等の機能が認められておりその部分を活性化することで脳を鍛えることができるといわれている。加齢とともに脳の働きは低下してくるが、脳はわずかなトレーニングでも活性化することから、脳に多少の負荷をかける学習と記憶、即ち音読・書く・計算など、脳の機能を鍛え活性化させる活動を行い、認知症発症を遅らせる予防を目差す。

(岩手公衛誌,19(2),23-27,2008.)


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